会長挨拶
栄養はみんなをつなぐ共通語 〜栄養で輝け! みんなの笑顔〜
会長 吉田 貞夫
ちゅうざん病院 副院長
沖縄大学健康栄養学部 客員教授・金城大学 客員教授
このたび、日本栄養治療学会九州支部第16回学術集会の大会長を仰せつかりました。大変光栄なことではございますが、自分のような小さな病院の一医師が、このような大役を無事に完遂することができるか、不安でいっぱいです。会員のみなさまに、ご心配、ご迷惑をおかけすることのないよう、しっかり準備を進めていく所存です。ご協力、ご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
さて、ご存知のように、令和6年の診療・介護報酬改定では、低栄養に対する栄養管理の重要性がますますクローズアップされました。回復期リハビリテーション病棟はもちろん、急性期病棟、その他の医療機関、介護施設などにおいても、低栄養を早期に発見し、適切な対策を行うことで、合併症を防ぎ、アウトカムを改善させる可能性があると考えられています。この改定は、これまで「栄養管理は管理栄養士やNSTに任せる」と、栄養管理に直接携わっていなかった医療・介護従事者も、自ら栄養管理を学んで、栄養管理に参加していただけるようになる新たなきっかけとなるかもしれません。
栄養管理は、ケアを受ける対象者だけでなく、ケアを行う我々も元気にしてくれます。
「食べられなかった方がやっと食べてくれた。」
「厳しい治療を乗り越えてくれた。」
「いきいきとした生活を取り戻すことができた。」 そうした場面に出会うと、誰しも、
「自分の知識、技術が役に立ててよかった。」
「栄養管理に携わっていてよかった。」と思うはずです。 仲間と語り合い、よりよいケアを目指すことで、あなた自身の笑顔も輝かせてください!
考えてみれば、栄養を摂らずに生きていける人はいません。栄養は万人に共通の課題です。栄養管理をどう行うべきかは、誰にでも通じる共通語のようなものだと思います。栄養管理は多職種の協力が必須です。これまで、NSTをはじめ、施設でのケア、在宅でのケア、さまざまな場面で、多職種が同じ目線で協力し合うことができたのも、『共通語としての栄養』という大きな支えがあったからではないでしょうか? これからも、栄養という共通語を通して、より多くの仲間とつながるノウハウを活かしていきたいと思います。当日は、栄養に少しでも関心がある方であれば、職種にかかわらず、ぜひお気軽にご参加ください。多くの方のご参加をお待ちしております。また、会員のみなさまには、多くの演題のご発表をお待ちしております。
南国の明るい太陽がふりそそぐ鹿児島で、たくさんのみなさんと充実したひとときを過ごすことができるのを、心より楽しみにいたしております。